以上の基本的な考え方に基づき、近年重点的に取り組んでいる主要な研究・実践のテーマを以下に紹介します(括弧内はキーワードを示す)。
・現代の「コミュニティの核」の構想と実践
(寺社・教会・モスクと学校・市場・生業の再統合、学校の統廃合、コミュニティの再編)
・リノベーションまちづくりと二地域居住の推進
(漁村、過疎地域、事業創生、古民家再生、起業)
・「学校を核としたまちづくり」授業の開発
(クラブ活動、非正規市街地の改善、コミュニティ・NPO・行政の連携)
・アフリカ、東南アジア、南アジアにおける非正規市街地・スラムの改善
(土地のマネジメント、伝統の翻訳、コミュニティの再編、自律的改善)
・大災害が想定される地域における「事前復興計画」と「事前復興まちづくり」
(復興に対応した地域コミュニティの再編、災害を超えた未来社会の構想、紀伊半島、大阪・関西万博)
・新たな仮設建築と流通システムの構想と開発
(木材の6次産業化、紀伊半島、半動産的建築、地域防災計画との連携)
・市町村界を越える都市圏レベルの立地適正化計画に関する研究
(地域核、地域軸、ネットワーク構造、生態系)
・地域文脈を継承する都市開発手法に関する研究
(定期借地、PFI、LAVB、公民連携、公共用地利活用)
・「社会的弱者」のための場づくりと環境移行
(知的障がい者、外国人高齢者、認知症高齢者、図書館、職場、生活世界の構築と拡張)
・重度障害者のための生活環境
(社会的接触、自己組織的生命観)
・モンテッソーリメソッドの高齢者介護への適応と実践
(認知症高齢者、モンテッソーリケアの開発、実践的研究)
・建築家による新しいデザイン論、その基礎をなす思想・理念の考察
(現代建築家、ランドスケープアーキテクト、人間・環境系、イメージ)
・空間・身体・イメージの関係の分析とパターン・ランゲージに代わるデザイン論の提案
(遊びの継承と変化、生態幾何学、アフォーダンス)
・環境イメージを記述し、空間化するための方法論の開発
(住宅像、原風景、風景フィルターお絵描きワークショップ、子ども、芸術家)